北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展

すみだ北斎美術館2019年8月09日 18時26分
9月6日

すみだ北斎美術館

北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展

すみだ北斎美術館
北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展 開催
会期:2019年9月10日(火) ~ 11月4日(月・振替休日)

世界的に名高い浮世絵師・葛飾北斎は、嘉永2年 (1849) 4月18日に、浅草聖天町遍照院境内の住まいにてこの世を去りました。2019年は北斎没後170年にあたります。この節目に、すみだ北斎美術館では、9月10日(火)から11月4日(月・振替休日)まで「茂木本家美術館の北斎名品展」を開催致します。


北斎名作の数々を一挙公開!
茂木本家美術館は、キッコーマン創業家の一つである茂木本家十二代当主茂木七左衞門氏*1(1907-2012)が収集した美術品を展示する館として、2006年に千葉県野田市に開館しました。本展では、浮世絵や近現代作家の作品など多岐にわたる所蔵品の中から、北斎作品は、北斎の代表的なシリーズとして知られる「冨嶽三十六景」「諸国名橋奇覧」「諸国瀧廻り」のほか、「詩歌写真鏡」シリーズや、「木曽路名所一覧」、『北斎漫画』全冊、『富嶽百景』など、さまざまな錦絵・摺物・版本に加え、門人たちの国内ではあまり確認されていない稀少な作品、籔(やぶ)内(うち)佐(さ)斗(と)司(し)氏による1点ものの北斎の彫刻など、前後期あわせて116点の北斎関連作品を展覧します。同館の北斎関連作品を一挙に公開する展示は、今回が初の機会となります。この機会にぜひお越しください。
*1 茂木七左衞門の「衞」は「衛」の旧字体


前 期 必 見 !
「冨嶽三十六景 凱風快晴」“赤富士”と“青富士”の競演!

茂木本家美術館は「凱風快晴」の藍摺版も所蔵しています。通称「青富士」と呼ばれるこの版は、現存する数が少ない珍しいものです。本展では通称“赤富士”と呼ばれる「冨嶽三十六景 凱風快晴」と「青富士」を並べて展示します。別摺がつくられるほどに人気を博した「冨嶽三十六景 凱風快晴」の魅力を、ご堪能ください。

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上:葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴」(前期)
下:葛飾北斎「冨嶽三十六景 凱風快晴(藍摺版)」(前期) すべて茂木本家美術館蔵

展 示 構 成

1章 富士を旅する―冨嶽三十六景―
2章 瀧をめぐる―諸国瀧廻り―
3章 奇しき橋をのぞむ―諸国名橋奇覧―
4章 北斎さまざま
5章 門人へのまなざし



1章 富士を旅する―冨嶽三十六景―
幾何学的な構図で魅せる多様な富士と、描き込まれた江戸や旅の風俗

北斎が70歳代で発表した「冨嶽三十六景」シリーズは、季節、時間、天候、場所など様々な要因の違いで見え方の異なる富士を、構図の奇抜さなどを交えながら、それまで培ってきた描き方で描写した46図のシリーズです。本章では、「Ⅰ 斬新な構図・工夫された構図」、「Ⅱ 厳かな自然と時」、「Ⅲ 江戸のシンボル・旅情の演出」という切り口から「冨嶽三十六景」の魅力をご紹介します。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201908039404-O7-q7o1Es84
葛飾北斎「甲州石班沢」(後期) 茂木本家美術館蔵

主な出品作品
「冨嶽三十六景」より「江戸日本橋」(前期)、「江戸駿河町三井見世略図」(後期)、「甲州石班沢」(後期)、「甲州三坂水面」(前期)、「凱風快晴」(前期)、「凱風快晴(藍摺版)」(前期)、「神奈川沖浪裏」(後期)、「山下白雨」(後期)、「相州梅沢左」(後期) ほか すべて茂木本家美術館蔵
▶後 期 も 必 見 !「凱風快晴」「神奈川沖浪裏」「山下白雨」の3作品は「三役」と呼ばれ、世界的に人気です!


2章 瀧をめぐる―諸国瀧廻り―
北斎のダイナミックな筆力で描き出された、8種8様の滝の表情

日本各地のさまざまな滝を描いたシリーズ「諸国瀧廻り」は、「冨嶽三十六景」の後に出版され、同じく1つの主題を多様なパターンで描き分ける意図があったと考えられています。滝とひと口に言っても、「所変われば品変わる」という言葉のように、豪快に流れ落ちる大瀑布から岩肌を伝わる石清水のような滝まで、周りの岩の構造や水量によって表情が変わります。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201908039404-O4-mY85GWvC
葛飾北斎「諸国瀧廻り 下野黒髪山きりふりの滝」(前期) 茂木本家美術館蔵

主な出品作品
「諸国瀧廻り」全8点:「下野黒髪山きりふりの滝」(前期)、「東都葵ヶ岡の滝」(前期)、「相州大山ろうべんの瀧」(後期)、「木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧」(後期)、「木曽海道小野ノ瀑布」(前期)、「和州吉野義経馬洗滝」(後期)ほか すべて茂木本家美術館蔵


3章 奇しき橋をのぞむ―諸国名橋奇覧―
北斎がインスピレーションを受けた珍しい橋の眺め

シリーズのタイトル「諸国名橋奇覧」は、日本各地のさまざまな構造の橋をめぐる珍しい眺めという意味になります。本シリーズは、「冨嶽三十六景」の後に出版され、同じく1つの主題をさまざまに描き分ける意図があったと考えられており、全11図が確認されています。名橋と銘打ちながら、立地がわからない橋や、北斎がいた当時は失われてしまった橋なども含まれています。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/201908039404-O5-au1DXC2q
葛飾北斎「諸国名橋奇覧」より「足利行道山くものかけはし」(後期) 茂木本家美術館蔵

主な出品作品
「諸国名橋奇覧」より「足利行道山くものかけはし」(後期)、「かうつけ佐野ふなはしの古づ」(前期)、「ゑちぜんふくゐの橋」(前期)、「摂州阿治川口天保山」(後期)、「摂州天満橋」(前期)  ほか すべて茂木本家美術館蔵


4章 北斎さまざま
茂木本家美術館の多岐にわたる北斎関連コレクション

茂木本家美術館は、これまでにご紹介した北斎の代表的なシリーズのほか、長大判という縦長の構図が見応えのある「詩歌写真鏡」シリーズや、江戸から京都に至る木曽街道を1図にまとめた「木曽路名所一覧」、北斎の代名詞ともなっている『北斎漫画』全冊、108図にのぼる富士の絵をまとめた『富嶽百景』など、さまざまな錦絵・摺物・版本、そして彫刻家の籔(やぶ)内(うち)佐(さ)斗(と)司(し)氏による北斎像も所蔵しています。幅広い同館の北斎およびその関連の作品をご覧ください。

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薮内佐斗司「画狂老人卍北斎」 茂木本家美術館蔵.

主な出品作品
「詩歌写真鏡 春道のつらき」(前期)、「江都両国橋夕涼花火之図」(前期)、「木曽路名所一覧」(後期)、「東海道五十三次 絵本駅路鈴 日本橋」(後期)、『北斎漫画』初編~十五編(全15冊)、『富嶽百景』(全3冊)、籔内佐斗司「画狂老人卍(北斎)」(通期) ほか すべて茂木本家美術館蔵


5章 門人へのまなざし
北溪、北寿、辰斎など北斎門人の珍しい作品も展示!

北斎がビックネームなだけに、門人たちはその陰に隠れがちですが、茂木本家美術館は、代表的な門人の魚(とと)屋(や)北(ほっ)溪(けい)、洋風風景画を得意とした昇(しょう)亭(てい)北(ほく)寿(じゅ)や柳(りゅう)々(りゅう)居(きょ)辰(しん)斎(さい)といった門人たちによる珍しい錦絵や摺物を所蔵しており、その充実した内容は注目すべきものがあります。本章で紹介する作品の数々から、門人たちに注がれた同館のまなざしも感じていただけることでしょう。

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魚屋北溪「諸国名所 駿州大宮口登山」(後期) 茂木本家美術館蔵

主な出品作品
昇亭北寿「勢州 二見ケ浦」(作品を替えて通期で展示)、柳々居辰斎「六郷渡」(前期) 、「重箱と五月飾」(前期)、魚屋北溪「諸国名所 駿州大宮口登山」(後期)、「蘭陵王」(前期)、「坂田金時と鬼」(前期)、「鶴亀松竹之内 松 天の羽衣」(後期)ほか すべて茂木本家美術館蔵



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※いずれも他割引との併用はできません。


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本展にちなみ、お名前に「茂木」のつく方は、特別割引でご覧いただけます。お名前のわかる身分証明書をご提示ください。
※対象:お名前に「茂木」がつく方(ご本人様のみ)。

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茂木本家美術館は、キッコーマン創業家の1つである茂木本家十二代当主茂木七左衞門氏のコレクションを展示する美術館。キッコーマンといえばお醤油ですが、お醤油の別称として「むらさき」が使われている事から、今回特別に、“紫の品物”を身に着けて当館にお越しいただいた方は、特別割引でお楽しみいただけます。本展にはぜひ“紫コーデ”でお越しください!
※対象:受付にてチケットご購入時に、紫色のアイテムを身に着けている方(ご本人様のみ)。

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茂木本家美術館は所在地が千葉県にあることから、千葉県民の方は、特別割引でご観覧いただけます。受付にてチケットご購入時に、お住まいのわかる身分証明書をご提示ください。(ご本人様のみ)。

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「茂木本家美術館」はその建築も目を惹く美術館です。今回は特別に、建築を勉強されている方は、特別割引でご観覧いただけます。受付にてチケットご購入時に、学生証をご提示ください。(ご本人様のみ)。

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◆すみだトリフォニーホール主催・共催の対象公演の半券提示
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開 催 概 要
北斎没後170年記念 茂木本家美術館の北斎名品展
◎会期 2019年9月10日(火)~11月4日(月・振替休日)
◎前期 9月10日(火)~10月6日(日)
◎後期 10月8日(火)~11月4日(月・振替休日)
※前後期で一部展示替えあり
◎休館日
9月17日(火)、24日(火)、30日(月)、
10月7日(月)、15日(火)、21日(月)、28日(月)
◎開館時間9:30~17:30(入館は17:00まで)
◎主催:墨田区・すみだ北斎美術館
◎企画協力:茂木本家美術館
◎観覧料 一般 1,200円 
 ※本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展)もご覧になれます。

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